盆栽シミュレーター

Mojing 墨景(モジン)は、ブラウザで無料で遊べる盆栽ゲームです。水墨画のタッチで描かれた梅の木が一本、光のほうへ向かってリアルタイムに育ちます。1年は1分で過ぎます。剪定、芽摘み、針金かけで枝ぶりを整え、鉢を回して光の当たり方を変えながら、季節ごとの木の変化を見守ります。手を入れた結果が木の育ち方に返ってくる、バーチャル盆栽のシミュレーターです。

花の咲いた梅の盆栽と、日本語表示のゲーム画面。Mojingより
春、梅が咲く。画面の文字も日本語で。Mojingより

2026年10月更新 · 出典は末尾に

名前は、中国の盆景(ペンジン)から来ています。盆景は「盆の景色」という意味の言葉で、その「盆」を「墨」に替えたのが「墨景」、つまり「墨の景色」です。日本で「盆景」というと、砂や土で風景を作る日本の盆景を指すことがあります。ここで扱うのはそれとは別の、中国の伝統です。

ブラウザですぐに遊べます。Steamではウィッシュリストに登録できます。

盆栽シミュレーターに求められること

盆栽は彫刻とは違います。生きている木を、何年もかけて少しずつ目指す形へ導いていくものです。画面の中の木を手入れして面白いのは、木が思いどおりにならないからです。光のあるほうへ伸び、強く切られれば弱り、手を入れずにおいた場所は枝葉で埋まっていく。Mojingは、この考えを土台に作られました。

クリックで形を変えていく模型とは違い、Mojingの木はシミュレーションによって育ちます。道具で手を入れると、そこから先の伸び方が変わります。

木の育ち方

光のほうへ伸びる

新しい枝の一本一本について、受けている光の量が計算されます。日の当たる枝は伸び続け、陰になった枝は弱っていきます。太陽の位置を動かしたり、日よけを立てて片側を陰にしたりすると、樹冠は陰の側から離れるように傾きます。

陰の枝は枯れ込む

内側の枝が何年も陰に入ったままだと、細くなり、灰色に変わって、やがて落ちます。実際の木と同じ経過です。

樹勢の増減

強く切り戻すと、木は数年のあいだ勢いを失い、葉の色は薄く、数もまばらになります。そのまま育てれば回復します。光を与えなかったり、何度も続けて切ったりすると、目に見えて少しずつ衰えていきます。衰えは急には来ません。

季節の移り変わり

春に芽吹いて花が咲き、夏には葉が茂ります。秋は紅葉と落葉の季節で、冬になると枝だけの姿に戻ります。等倍なら1年が1分で、一時停止や減速のほか、最大5倍までの早送りもできます。

手入れの道具

ゲーム画面では「回す」「剪定」「芽摘み」「針金」と表示されます。このほか、幹を低く切って仕立て直すこともできます。

道具Mojingでの働き盆栽で行う理由
剪定枝を節のところまで切り戻します。切ったことを後悔したら、その季節のうちは元に戻せます。木の輪郭を決め、伸ばしたい場所へ生長を向けます。
芽摘み枝先を摘んで、その下の芽を吹かせます。葉のない長い徒長枝ではなく、短く細かい小枝が密に分かれた枝ぶりを作ります。
針金枝に巻いて向きを決めます。画面の輪を回して、曲げる向きを合わせます。枝はひと季節ほどで曲がり、その形を保ちます。若い枝に、古木のような角度をつけます。
鉢を回す鉢の向きを変えます。光の当たり方をならし、木が片側に偏って育つのを防ぎます。
幹の切り戻し幹を低い位置で切ります。切り株は残り、切り口の下から新しい枝が出ます。幹にコケ順(根元から梢へ順に細くなること)と動きをつける、昔からの方法です。

鉢の中の庭

盆栽は、木そのものと、木を据える場の両方で成り立っています。Mojingでは木のまわりに石・苔・草を配置でき、器は石の長方鉢と陶製の鉢から選べます。木の周囲をぐるりと回って、正面を探すこともできます。

木のまわりに石を置くと、盆栽から盆景へ一歩近づきます。盆景は、鉢の中に小さな風景を作る中国の芸術です。

画面のすべてが水墨

木と鉢は、画仙紙に墨で描いたように見える描画処理で表示されます。文字の書体は、漢字も含め、デジタルの筆で一画ずつ書いて作ったものです。道具のアイコンやスライダー、輪の形をした操作の目印も、筆の線で描かれています。Hキーを押すと、こうした操作の表示がすべて消え、絵だけが残ります。

音楽は古琴(こきん)の独奏曲9曲です。1425年から1876年までの琴譜に収められた曲を、Charlie Huangが演奏しています。

ほかの盆栽ゲームとの比較

盆栽ゲームは数が多くありません。しかも作品ごとに遊び方がまったく違います。生長を本格的に再現するもの、盆栽を題材にした経営や暮らしのゲーム、パズル、絵を作るツールなどに分かれます。2026年10月時点の主な作品は次のとおりです。

作品名遊べる場所・時期内容
Tree BonsaiSteam、2019年、0.99ドル梅の一生を芸術的に描く作品です。季節を追って枝を切り、接ぎ木をします。Steamのレビューは145件で、80%が好評です。
BonsaiSteam、2016年、0.99ドル一本の木を育て、剪定し、成木になるまで仕立てます。レビューは賛否両論です。
PruneiOSとAndroid(2015年)、Steam(2025年)枝を切って木を太陽へ導く、様式化された絵柄のパズルです。盆栽ではありませんが、発想は近い作品です。
Bonsai LifeSteam、2026年10月盆栽園を営み、庭を設計し、町の人々と出会う、ほのぼのとした暮らしのゲームです。
Bonsai IslandSteam、2027年発売予定と発表盆栽を育てて形を整え、動物のお客さんに売る、ほのぼのとした店の経営ゲームです。
Hasami: Moonlight TrimSteam、2026年10月に体験版自動生成された木を刈り込むパズルで、切るたびに、切り線にかかるものがすべて断ち切られます。
BonsaiSimiOS、2026年10月、無料紹介文によれば、詳しい生長モデルを持つモミジのゲームです。切り口の下で芽が動き出し、針金の曲げは時間をかけて固まり、20年分の時間軸があるとされています。
ZenBonsaiitch.io、ブラウザ、無料木を引き取って育てます。木は何日もかけてリアルタイムに、おおむね太陽の方向へ伸びます。
Bonsai Builderitch.ioとCoolmath Games、ブラウザ、無料葉・幹・鉢を選んで画像を保存する、絵作りのツールです。木は育ちません。
Virtual Bonsaiarcade.pirillo.com、ブラウザ、無料11品種から立体の木を自動生成し、画像や動画として書き出せます。剪定はできません。
Bonsaiボードゲーム(dV Giochi、2022年)1人から4人で遊ぶタイル配置ゲームです。

この中でMojingが属するのは、生長モデルを持つ作品の仲間です。木の形をあらかじめ絵として用意しているのではなく、シミュレーションで育てているため、今年の手入れの結果が5年後に表れます。ほかとの違いは三つあります。ブラウザで数秒のうちに始められること、1年1分の速さでリアルタイムに進むこと、画面全体が中国の水墨で描かれていることです。

載っていない盆栽ゲームや、古くなった情報に気づいた場合は、Steamのページにあるディスカッションで知らせてください。

よくある質問

ブラウザで遊べる無料の盆栽シミュレーターはありますか

あります。Mojingはmojing.gardenで公開されており、主要なブラウザの現行版で無料で動きます。アカウントの登録も要りません。育てるのは花の咲く梅(Prunus mume)です。Steamの製品版では樹種が増え、種類ごとに育ち方が異なります。

どのくらい本物に近いのですか

木は光のモデルをもとに育ちます。新しい枝は太陽に向かって伸び、陰の枝は弱って枯れ込みます。芽摘みをすると元のほうの芽が動き出し、針金の曲げは一、二季節かけて固まります。ただし、木らしく振る舞うように作った簡略なモデルです。年単位で考えること、光の当たり方から考えることは身につきますが、本物の木で経験を積む代わりにはなりません。

育てた木は残りますか

残ります。保存枠は3つあり、木が育つあいだも、ページを離れるときも、自動で記録されます。Steam版ではSteamクラウドを通じて、ほかのパソコンにも引き継げます。

スマートフォンでも遊べますか

遊べます。ブラウザ版はタッチ操作に対応しており、鉢を回す、剪定、芽摘み、針金かけを指で行えます。